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おひさま 第31号~読み書き障がい(学習障がい)について /離乳食と歯の発達~

かさい先生のお話【読み書き障がい(学習障がい)について】

今、発達障がいに関して話題になっています。発達障がいの領域は大きく分けて自閉スペクトラム症、ADHDと言われる注意欠如多動症、学習障がい(LD)の3つに大きく分けられます。自閉スペクトラム症や、ADHDはその中でも注目されていて、当院が発達とこころの外来を始めた5年前に比べて、小児科、精神科ともに診療をする病院やクリニックが増えてきました。一方で学習障がい(LD)には医療的なケアがまだまだ届いていない分野です。
学習障がいは文部科学省の定義では「学習障がいとは、基本的に全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算するまたは推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない」とされています。
その中でも特に「読む、書く」に障害がある場合は「ディスレクシア(発達性読み書き障がい)」と言われます。ディスレクシアのお子さんは何とか字は読めるのですが、極端に遅く、正確に読むことが困難ため、理解まで到達することが難しいという特徴を持ったお子さんです。現在原因もわかってきており、音韻処理が主な障害とされています。簡単に言うと文字と音が貼りついていないために問題がおこっていると考えられています。すなわち「あ」という文字に「a」という音の貼りつきがよくないために音読に時間がかかったり、たどたどしかったり、間違えたりします。また人は読む際には脳の一部を効率よく利用して読む作業をおこないますが、ディスレクシアのお子さんは脳全体を非効率に使って読む作業をしているために、脳の疲労度が強く、すぐ疲れてしまい学習に長時間集中できません。そのため学校から帰ってくるとヘトヘトで疲れ切っているお子さんもおられます。現在トレーニングによって、読む速さや正確性が改善される効果もわかってきています。しかし完全に不自由なく読み書きができるわけではなく、ICTなど様々な補助手段を積極的に使うことによって学習をしやすくすることは可能です。現在、当院では小児リハビリテーション施設と協力して「読み書き障がい(学習障がい)外来」開始を準備しています。読み書きが苦手で学習面で非常に苦労されているお子さんに少しでも力になって、医療面からのアプローチができればと考えています。

スタッフによるコラム【離乳食と歯の発達】

離乳食は、お子さんがいろんな食べ物と出会い、大人と同じような食事ができるようになるまでの“食べることの練習”です。おっぱいやミルクだけでは足りなくなる栄養素を食べ物からとるためには、口の動きの発達や歯の発達に合わせて食材の固さや大きさを少しずつステップアップしていく必要があります。
母子手帳や育児書には、目安の進め方がのっていますがあくまで目安です。実際にお子さんがどの発達段階なのか、できるようになったこと、歯の生え具合を確認しながら離乳食をゆっくり進めていきましょう。

ゴックン期 5~6か月ごろ
この時期は歯が生える前の時期です。唇で食べ物を取りこみ、口を閉じて喉のほうへ送りこみ、呼吸を止めてゴックンと飲み込むことをまず覚えます。口の中で固形物を小さくすることができないため、ドロドロ状の食べ物が適しています。
  やわらかさ:10倍ポタージュ、ヨーグルト 大きさ:粒なし、慣れたら少し粒残すくらい 
モグモグ期 7~8か月ごろ
下の前歯が2本生え始めるころです。この前歯が、唇と舌の働きを分ける存在になります。口を閉じたときに舌が前へ突出するのを止めて、舌が食べものを喉の方へ送る動きを助けます。舌で上あごに押しあててつぶし、飲み込むことを覚えます。口を「モグモグ」と動かせるようになります。
  やわらかさ:絹ごし豆腐、プリン 大きさ:みじん切り程度(2~4角くらい)
カミカミ期 9~11か月ごろ 
上下の前歯が生えてきます。奥歯の歯茎が盛りあがってきます。口の中の容積はさらに広がって、舌の動きも活発になります。舌でつぶすことから、前歯で噛みとり、歯茎で噛みつぶすことを覚えていきます。
  やわらかさ:完熟バナナ 大きさ:粗みじん切り~角切り(4~9角くらい)
手づかみ食べ期1~2歳ごろ  
上下前歯が生えそろい、第一臼歯が生え始めます。前歯でかみとり、奥歯でつぶす歯を使って噛むことを覚えていきます。形のしっかりした食べものの処理ができるようになったら、手づかみ食べを始めましょう。この時期は手づかみ食べを積極的にして、「自分で食べる」ことの準備もしていきます。
  やわらかさ:やわらかい肉団子 大きさ:角切り~スティック状(7~1くらい)
カチカチ期 2~3歳ごろ
第2乳臼歯が生え、乳歯列が完成します。第2乳臼歯はかむ面が広く、すりつぶすこともできるようになります。かむ力が十分についてきているので、食材が軟らかすぎることでお子さんの噛む力も発達していかないので気をつけましょう。
発達より早く、硬いものをあたえることで、丸呑みすることを覚えます。また、軟らかいものをあたえることで、噛むことが苦手になります。
お子さんの歯はどれくらい生えているか、知っていますか?確認しながら進めてみましょう。

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