おひさま 第110号~ ゲーム・ネットに関して / 香りエチケット ~
かさい先生のお話【ゲーム・ネットに関して】
毎年、東京で小児科医を対象とした子どもの心研修会がありますが、今回私的な都合で現地参加できず、オンラインで講演を受講しました。オンラインは便利なのですが、現地参加に比べると知識として記憶の定着がいまいちだなあといつも思ってしまうのは僕だけでしょうか・・・?
その中にゲーム・ネット依存に関して精神科の先生のご講演がありました。依存症という病気はもともと治癒するのが最も難しい病気に位置づけられています。そのため今はハームリダクション(harm=害 reduction=減らす)という考え方がメインになってきているようです。ハームリダクションとは使用を中止できなくても、使用による害(健康・社会・経済上のダメージ)を少しでも軽減できればよいという考え方です。多くのゲーム・ネット依存になる子どもたちは、現実世界で友人関係、家庭環境あるいは学校・学業などに問題を抱えていて、それらから逃避する手段としてゲームやネットの仮想世界に居場所として没入していることが多いです。ネットの世界では「学校に行きなさい」、「勉強しなさい」といやなことを言われることはなく、ゲームのスコアーで可視的に努力が評価され、仲間が存在を認めてくれれば、自己肯定感を満たすことができます。子どもたちの心地のよい居場所にもなっています。そのためゲーム・ネットの過剰使用を無理矢理制限したり、罰則を用いた対応や約束違反を責めるだけでは解決になりません。ゲーム・ネットにのめり込んでいる現実世界の背景を丁寧にアセスメントし解決していくことによって、過剰な使用を少なくしていくことが大切ということでした。
その中にゲーム・ネット依存に関して精神科の先生のご講演がありました。依存症という病気はもともと治癒するのが最も難しい病気に位置づけられています。そのため今はハームリダクション(harm=害 reduction=減らす)という考え方がメインになってきているようです。ハームリダクションとは使用を中止できなくても、使用による害(健康・社会・経済上のダメージ)を少しでも軽減できればよいという考え方です。多くのゲーム・ネット依存になる子どもたちは、現実世界で友人関係、家庭環境あるいは学校・学業などに問題を抱えていて、それらから逃避する手段としてゲームやネットの仮想世界に居場所として没入していることが多いです。ネットの世界では「学校に行きなさい」、「勉強しなさい」といやなことを言われることはなく、ゲームのスコアーで可視的に努力が評価され、仲間が存在を認めてくれれば、自己肯定感を満たすことができます。子どもたちの心地のよい居場所にもなっています。そのためゲーム・ネットの過剰使用を無理矢理制限したり、罰則を用いた対応や約束違反を責めるだけでは解決になりません。ゲーム・ネットにのめり込んでいる現実世界の背景を丁寧にアセスメントし解決していくことによって、過剰な使用を少なくしていくことが大切ということでした。
あと話は変わりますが、最近愛知県の某市で「スマホ2時間条例」が話題になっています。賛否両論はあるようですが、行政などの権威ある機関が一定の目安を示して気づきの機会を与えることは悪くないのではと思っています。論文のデーターでもゲームやネットを2時間以上していると子ども自身が使用時間をコントロールすることが難しくなる。親の自宅でのネット利用時間が2時間を越えると、子どものメディアの長時間使用のリスクが約2.5倍高くなることがわかってきています。自身が勉強した限りでは、2時間という数字も科学的根拠があるなあと思っています。
ネットは日常生活にはなくてはならないツールです。こころや身体に悪影響にならないように上手に利用していくことが大切ではないでしょうか・・・。
ネットは日常生活にはなくてはならないツールです。こころや身体に悪影響にならないように上手に利用していくことが大切ではないでしょうか・・・。
スタッフコラム【香りエチケット】
生活を豊かにしてくれる香り。人工的な香りは化粧品、洗剤、柔軟剤、ハンドクリーム、シャンプーなど、日常で使うありとあらゆるものに使用されています。香りによって癒される効果は大きく、なくてはならないものととらえる人も多い中、使い方によっては困る人も増えています。
日用品に使われる香料には合成香料(化学物質)多くが使用され、それによって体調不良になる人が年々増えてきているのです。そして癒されるための香りによって健康が害されることを香害と言います。
香害とは化学物質過敏症の一種で、生活の中で触れる化学物質の量が限界を超えると、突然症状が出てしまいます。そうなると、ごく少量の物質でも過敏に反応するようになってしまうのです。症状は様々で結膜炎や鼻水から、ひどいと喘息や精神症状、痙攣まで起こすことがあります。化学物質過敏症は身の回りの何気ない物が影響するため、誰もが発症する可能性がある病気です。では自分や周りの人も快適に暮らせるには、私たち一人ひとりできることはどんなことでしょうか。
日用品に使われる香料には合成香料(化学物質)多くが使用され、それによって体調不良になる人が年々増えてきているのです。そして癒されるための香りによって健康が害されることを香害と言います。
香害とは化学物質過敏症の一種で、生活の中で触れる化学物質の量が限界を超えると、突然症状が出てしまいます。そうなると、ごく少量の物質でも過敏に反応するようになってしまうのです。症状は様々で結膜炎や鼻水から、ひどいと喘息や精神症状、痙攣まで起こすことがあります。化学物質過敏症は身の回りの何気ない物が影響するため、誰もが発症する可能性がある病気です。では自分や周りの人も快適に暮らせるには、私たち一人ひとりできることはどんなことでしょうか。
■公共の場や、バスや電車など乗り物、学校の参観など人の集まる場では特に、香料(香水・整髪料など)の使用について、周りの人への配慮をする。
■病院には基本、体調の悪い人がみえています。特に喘息症状のある人は症状を悪化させてしまうため、受診する際は香りエチケットに気をつける。
■柔軟仕上げ剤は、使用量が多いと香りが強くなりやすいので注意する。自分には香りが弱く心地よいと感じられても、周りの人は香りが強いと感じて気分が悪くなる場合があります。
そして人の嗅覚には馴れ(馴化)があるので、同じ香りの柔軟仕上げ剤を使い続けると、自分には香りが弱くなったように感じられて、使う量をついつい増やしてしまうことがあります。
(柔軟剤に関しては日本石鹸洗剤工業会のHPより抜粋)
■病院には基本、体調の悪い人がみえています。特に喘息症状のある人は症状を悪化させてしまうため、受診する際は香りエチケットに気をつける。
■柔軟仕上げ剤は、使用量が多いと香りが強くなりやすいので注意する。自分には香りが弱く心地よいと感じられても、周りの人は香りが強いと感じて気分が悪くなる場合があります。
そして人の嗅覚には馴れ(馴化)があるので、同じ香りの柔軟仕上げ剤を使い続けると、自分には香りが弱くなったように感じられて、使う量をついつい増やしてしまうことがあります。
(柔軟剤に関しては日本石鹸洗剤工業会のHPより抜粋)
皆で共有するものや、子どもの給食のエプロンや衣類などは洗剤、柔軟剤使用する際、香料の含まれるものに気をつけましょう。
厚労省をはじめ5省庁連盟で、香りについて深刻ととらえ、令和5年に「その香り困っている人もいます」ポスターも作成されました。