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おひさま 第17号~お子さんの睡眠は足りていますか/湿度調整をしよう~



クリニック診察室の前に、来院された患者様に「おひさま」をご自由にお持ち頂けるよう、ボックスを設置しました!!

かさい先生のお話【お子さんの睡眠は足りていますか】

先日、講演会で子どもの睡眠に関して勉強をしてきました。日本の睡眠時間は世界的に際立って短い国です。しかもここ30年で子どもの睡眠時間は、小学生(中高学年)約15-30分、中学生は約45分も少なくなっているようです。子どもたちの睡眠環境は明らかに悪い方向に変化しています。
睡眠不足は人間の体に様々な悪影響をもたらします。睡眠不足になると前頭葉の機能が落ちます、前頭葉は人間の理性や社会性、実行機能の中枢です。普段僕たちも、寝不足だとイライラしたり、仕事でもミスしやすくなりますよね。睡眠不足の子どもたちの成績は明らかに十分に睡眠をとった子どもたちに比べ低下するデータも出ています。食欲が理性で抑えられないため肥満とも関係していると報告されています。また睡眠不足では自律神経のバランスが崩れます、すると免疫に問題がでて風邪をひきやすくなったり、腸の動きが悪くなり便秘にも大きく関係しているようです。

では、睡眠はどれだけとればよいのでしょうか?一般的に小学校低学年10時間、小学校高学年9時間、中学生8時間程度とも言われていますが、しかし睡眠時間は個人差がかなり大きく、個々の適正睡眠時間を言うのは難しいようです。講演会では簡単にその子が睡眠不足かどうかをチェックできる方法も教えてもらいました。一つは人には1日のうちで眠くなる時間帯とならない時間帯があります。眠くなる時間帯は2回あり午前、午後の2-4時が眠くなる時間帯(夜中と昼食後ですね)、逆に眠くならない時間帯は午前10時00分-12時00分の時間帯です。つまり眠くならない午前10時00分-12時00分の時間帯に眠気があったりやあくびをするようなら明らかに睡眠不足のサインです。もう一つ私たちはよく休日朝寝をして、普段より起きる時間が遅いことが多々あります。休日に普段の起床時間より2時間以上起きるのが遅い場合は平日の睡眠負債があるとのことでした。僕の子どもも平日学校があるときは自分より早く起きていますが、休日ほっておくと10時くらいまで寝ています。これって普段睡眠が足らないのでは・・・と自分もかなり反省しました。最近は普段出来るだけ早く寝るように声掛けをするようにしました。
人間は脳も体も一定時間必ず休まなければよいパフォーマンスは出せません。エナジードリンクや栄養ドリンクのカフェインの作用で強制的に脳を覚醒させることはよくないとも言っておられました。寝て休ませることは極めて生理的で大切なことだと思います。日本では「寝ないで頑張れ」とか、「昔は寝ないで徹夜して勉強した」などと自慢して、いかにも寝ないことは良いこと、がんばっている象徴のように思っています。現代医学では明らかに間違っています。十分な睡眠はこころも体も健康にしていきます。

スタッフによるコラム【湿度調整をしよう】

最近、寒さが増してきましたね。暖房のきいた室内では、空気が乾燥しがちです。乾燥した空気中では、風邪やインフルエンザのウイルスの活動が活発になります。お子さまのいる部屋を温めるだけでなく、加湿もするといいでしょう。

湿度の役割

  • 喉や鼻の粘膜を乾燥させない
  • ウイルスを活発に活動させない
  • 髪と肌の乾燥を予防する
  • 空気中のハウスダストが舞うのを防ぐ

加湿器

加湿器は、室内を快適な湿度に近づけることができます。また、超音波式、スチーム式、気化式、ハイブリット式といった、ご家庭に合ったタイプの加湿器を選んで使うことができます。
ただし、注意点としては定期的なお手入れが必要ということです。加湿器が汚れてしまっていては、カビが生えたりして、風邪の予防として使うつもりが、病気の原因になってしまうことがあります。加湿器を健康的に上手に活用しましょう。

濡れタオル

加湿器を部屋に置くことができない、お手入れが大変、加湿器を持っていなという場合は、濡れタオルや洗濯物を干すこともいいです。タオルから水分がゆっくりと蒸発するため、加湿に役立ちます。
手間や費用がかからないのはメリットですが、子どもの顔や体に落ちてしまうような場所に干すのは、窒息の危険があります。干す場所には気を付けてください。

観葉植物やコップの水

加湿器や濡れタオルに比べて、お部屋全体を加湿するには少しパワーが足りないかと思います。しかし、観葉植物を置くだけでやんわりと部屋を加湿することができ、コップ1杯の水を枕元に置くだけで喉や鼻の粘膜を潤すことができます。
人が暑く感じたり、寒く感じたりするのは、気温だけでなく湿度も関係しています。
冬の乾燥する季節は、室内の温度だけでなく湿度を上げると、体にも良く、より快適に過ごせるでしょう。加湿の方法は、それぞれメリット・デメリットがありますが、ご家庭に合った方法を見つけてやってみてはいかかでしょうか。