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おひさま 第19号~こどもの視力/幼児の視力 悪くならないためにできること



おくむら先生のお話【こどもの視力】

子どもの視力は、生まれてすぐは明るい・暗いがわかる程度です。
生後4か月頃になると動くものを目で追って見られるようになります。そして6歳頃に大人と同じくらいの視力になります。赤ちゃんの頃からいろいろな物を見ることによって、それが刺激となり、神経細胞が発達し視力が得られます。逆にいうと、神経が発達する時期に、適切な刺激が与えられていないと、視力が発達しません。視力が悪い状態で止まってしまうことを弱視といいます。弱視の原因には屈折異常(遠視、近視、乱視)、不同視(左右の目の屈折度数の差が大きい)、斜視(両眼の視線が目標に向かって一致せず、一眼の視線が目標とは別の方向へ向かっている状態)があります。これらの異常の発見が遅れ、神経が発達する時期に適切な刺激が得られないと、十分な視力が獲得できません。つまり早期に発見し、治療を始めることが、大切となります。治療は原因にもよりますが、一般的には眼鏡装用、健眼遮蔽、手術などがあげられます。できれば5歳までに治療を開始し、7才までには終了することが望ましいとされています。3歳時健診で簡単な視力のチェックを行いますが、お子様の視力のチェックは容易ではありません。機嫌が悪くて、協力を得られないことも多々あります。

当院では、お子様の視力障害を早期に発見するため、「スポット ビジョンスクリーナー」を導入しました。

スポットビジョンスクリーナー

生後6か月から検査可能で、お母さんに抱っこしてもらった状態で、数秒カメラをみていただくだけで、近視、遠視、乱視、不同視、斜視の有無を確認できます。お子様の視力、目つきなどが気になるようでしたら、ご相談ください。
当院で行う1才6か月健診、5歳児健診でも「スポット ビジョンスクリーナー」を使用して、眼科健診を行っています。健診以外でも心配なお子様は、保険診療で検査可能です。

スタッフによるコラム
【幼児の視力 悪くならないためにできること】

スマホやタブレットで遊ぶ幼児が多く、視力への影響が気になるところ。幼児の視力が正常に発育するために心がけておきたいこととは?

近くのものを長時間見続けることが近視の原因に・・・

近年、ゲーム機やスマホなどの手元のディスプレイ画面を長時間見るなどの生活環境が多いため、幼児の近視が増えているようです。保護者としては、子どもの視力(視機能)を把握し適切な視環境を心がけてあげたいものです。

まずは子どもの視力(視覚)を把握すること

幼児は自分の見え方がよく見えているか、自分で判断することはできず、視力が悪くても「見えない」と訴えることは少ないです。子どもがどのぐらい見えているのか、「近視や遠視、乱視がどれ位あるのか」「視覚の発達に影響する眼の病気はないか」を一度調べましょう。赤ちゃんからでも検査や診察を受けることができます。

一度発達した視力が低下しないために気をつけること

近視を治すことは、現在の医療ではまだ難しいと言われていますが、早めに視力の低下を見つけることで近視の進行を若干、遅くすることは、ある程度可能です。幼児がテレビを観るときに、近くで観ようとする時、近視だけでなく他の眼疾患も疑って、検査、診察を受けることをおすすめします。

  • テレビやタブレット、スマホなどを長時間見続けない
  • 目を使った後は、遠くを見る
  • 本を読んだり、勉強をさせるときには姿勢に気をつける

中でもスマホなど小さい画面でのゲームは、画面に近づいて見るほか、まばたきもせずゲームに集中することで、近視になる可能性が高いといわれています。1日のゲームの時間は1時間を目安とし、30分経ったら10分くらい目を休ませるとよいでしょう。
子どもたちの健やかな視力のためにも、十分に気を配ってあげたいものですね。