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おひさま 第25号~最近の便秘は難しい・・・/赤ちゃんの事故防止~



かさい先生のお話【最近の便秘は難しい・・・】

僕は、小児科医になって20年超となります。年齢がわかってしまいますが・・・(^^ゞ。
最近お互いに話題になるのが、自分たちが研修医の頃にくらべて、明らかに便秘のお子さんが増えて、難治になってきている印象を強く感じていることです。僕たちが研修医の頃はそれなりに便秘のお子さんは見えましたが、一番軽い便秘薬の屯服程度でほとんど改善していました。しかし最近では便秘のお子さんはとても多く、乳幼児でも大人なみに便秘の薬を飲んでもコントロールできないお子さんの治療に苦慮しています。初めは食生活の欧米化の問題だけかなとも思っていましたが、生活習慣や体の発達的な問題もあるのではないかなと最近考えるようになりました。

まず生活習慣では睡眠が便秘には関与しています、しっかり睡眠をとっていることによって副交感神経の働きによって夜間腸の蠕動が促進され、朝の快便に繋がります。最近では夜遅い家庭も多いのではと思います。また和式トイレから洋式トイレに変わったことも影響してそうです。和式トイレは生理的に便が排出されやすいポジショニングが自然にとれるようです。足でしっかり踏ん張ることも可能です。今や和式トイレに座れないお子さんも増えています。今のお子さんは洋式トイレで普段イスに座っているような体勢で、足はぶらぶらしている状態ではないでしょうか。この体勢は全くうんちが出る体勢になっていません。洋式トイレでも足がつくような台を設けて足で踏ん張って、ロダンの「考える人」の像ように前傾姿勢をとることによって排便しやすい体勢がとれます。体の発達では腹筋などの体幹の筋力が十分に発達していないことによって腹圧が上手にかけられない可能性もあるのではと考えます。体幹支持が弱く、姿勢の悪く、維持できないお子さんが増えてきていることも関係しているかもしれません。
幼少期から便秘の状態が持続する子どもたちは若いうちから痔や、大腸の病気になりやすくなってしまうのではと危惧しています。生活習慣の食事、睡眠はもちろんのこと、子どもの頃は思いっきり体を使って遊んで体作りもしていくことが大切ではと考えます。

スタッフによるコラム【赤ちゃんの事故防止】

なぜ事故が起こるのでしょうか??

なぜ事故が起こってしまうのか?それを考える前に、まずは赤ちゃんがどういう身体的特徴を持っているのか認識することが大事です。
おすわり~つかまり立ちするころの赤ちゃんの特徴
  • 頭が重く、重心が高いため、座っていても転びやすいです。
  • 5ヶ月を過ぎると、モノを口に入れて確認しようとします。(手先より口の感覚の方が発達しているため)
  • 探究心が旺盛になり、ハイハイや伝い歩きなどで移動することを覚えます。
  • 視力は弱く、視野も狭いです。

「まだ大丈夫だろう」という思い込みはNG

大人が思っているよりも発達のスピードは速く、ときに「まだできないだろう」と思っていた事が急に出来るようになります。

✖ ねんねの赤ちゃんは動かないから大丈夫!はNG
(タオルなどが顔を覆ってしまうと、それを自分で取り除くことは出来ません)

✖ 寝返りの赤ちゃんは行動範囲が狭いから大丈夫!はNG
(ゴロゴロと転がって移動したり、急にハイハイしたりするようになり、ベット・ソファーからの転落にもつながります)

事故を防ぐ部屋作り

①周りに危険なモノを置かない!
誤飲につながるもの、窒息につながるものを赤ちゃんから遠ざけましょう。
②赤ちゃんの移動を制限する!
転落防止の柵などを利用し、目の届かない場所には移動できないようにしましょう。

③危険な箇所をガードする!
テーブルや椅子の角にはクッションになるものを設け、コンセントはガードしましょう。
④浴室など「水まわり」に近づかせない!
おぼれたり、すべったり、特に浴室は危険です!高いところに外鍵をつけ、入れないようにしましょう。

※お子様の成長と共に、行動範囲が広がります。一度身の回りの確認をしましょう。