グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



HOME >  院内報『おひさま』 >  おひさま 第3号~失敗は悪いこと?/お肌のスキンケア~

おひさま 第3号~失敗は悪いこと?/お肌のスキンケア~



葛西先生のお話【失敗は悪いこと?】

外来をしていて思ったこと2

外来をしていて、受診されたお子さんから次のような質問をされて、ドキッとしたことがあります。診察室には外来の待合室に置いてある本、児童精神科医の明橋先生の子育てハッピーアドバイス日めくりカレンダーがあります。ある時、そのお子さんが「先生~、このカレンダー間違ったことが書いてあるよ~」、「子どもにはどんどん失敗させましょうって書いてある」と言いました。僕が「何で間違っているの?」と尋ねると、「失敗したらダメじゃん、悪いことじゃん、怒られるし」と言いました。大人として今の子どもたちはこんな認識をしているんだと思ってびっくりしてしまいました。日本の社会は、失敗を許さない社会でもあるのでしょう。失敗や挫折は嫌われ、そのため大人はあらかじめ失敗しないように子どもたちに教える傾向があります。
 しかし、子どもの頃から失敗しないお子さんなんていないと思います。大人でも失敗しますし、逆に失敗しない子どもなんて不気味です。そのためか、不登校や心身症の子どもたちの診療をしていると何かのきっかけで一度つまずいてしまうと、回復するのがホントに大変だなと実感しています。欧米では必ず失敗や挫折はするものであり、その時にいかにしてスムーズに立ち直っていく力をもっているのかが大切にされています。失敗しないではなく、失敗した後にどのようにしてスムーズにリカバーしていくかと言うことです。いわゆるレジリエンス能力です。社会ではいくら能力が高くても、失敗した時に立ち直れなければ上手くやっていくことができません。失敗や挫折しても立ち直る力、レジリエンス能力がこれからの社会では必要であることを感じています。

私たち大人は、子どもに対して、先回りして、指示、命令して失敗させないのではなく、失敗から学ぶことを教える。失敗した時に、今後どうしたら同じ失敗をしなくなるか子どもと一緒に考えることをしていかなければならないのではないでしょうか。それが本来子どもにしてあげる大人の役割だと思います。「失敗してもいいんだよ、最初からうまくいかないことは良くあるよ、チャレンジしてダメだったらまた考えよう」と言ってあげなければならないと思います。

スタッフによるコラム【お肌のスキンケア】

心地よい秋の風が吹き、過ごしやすい季節になってきました。涼しくなるとともに肌の乾燥が気になる方も多くなってきたと思います。肌が乾燥するとかゆみを伴った皮膚のトラブルも増えてきます。お子様の皮膚は薄く、外からの刺激に弱く水分を保持する機能も未熟です。冬に向けて暖房器具を使用することで空気も乾燥状態になります。大人よりも皮脂分泌が少ない為、乾燥状態が起きやすいのです。

毎日のお肌のスキンケアが大切!!

清潔
こどもはよく汗をかきます。暖房がついている室内でも汗をかいていることは多いです。いつまでも汗が身体に付着していると雑菌がつき、肌にダメージを与えやすくなります。できるだけ水でよく洗い流し、きれいにしましょう。
  • 体のこすりすぎには注意し、石けんをよく泡立て優しくなでるように洗いましょう。
  • 皮膚を傷つけないよう爪も短く切っておきましょう(伸びた爪にはバイ菌がたくさん!)
保湿
  • 肌が乾燥をしているときは、体全体が乾燥傾向にあります。適度な水分摂取と同時に、部屋の湿度にも気をつけましょう。(加湿器や洗濯物を室内で干すのが良いです)
  • また入浴後は保湿クリームを塗りましょう。

きれいな肌を保つには

保湿剤
  • お風呂上がりに素早く塗るのが効果的!
  • ムラなく、マッサージするように優しく塗ること!
  • 季節に合わせた保湿剤を使う
    〈夏〉さっぱりとしたローションタイプのもの
    〈冬〉皮膚を覆う効果に優れたクリームタイプのもの
  • 肌の露出の多い部分は多めに塗る・・・頬、肘、膝など
塗り方のポイント
軟膏やクリーム → 人差し指の先から第一関節まで伸ばした量
ローションタイプ → 1円玉大の量が約0.5g。この量で、およそ大人の手の面積2枚分塗れます。
  • 手を清潔にし、保湿剤を取る。
  • 保湿剤を点在させ、指先ではなく、手の平を使い優しくマッサージするように出来るだけ広範囲に!
※皮膚がテカる程度がちょうど良いです。しっかり肌の保湿をして、冬に備えていきましょう!