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おひさま 第41号~インフルエンザ/ マスクについて~



おくむら先生のお話【インフルエンザ】

今年は例年より早くインフルエンザが流行しています。突然高熱がでて、頭痛や関節痛、咳嗽、鼻汁、嘔吐などの症状がでます。
インフルエンザは特に薬を使用しなくても5~7日の経過で自然に治癒する病気です。インフルエンザは薬がないと治らないと思っている保護者の方が多いと思いますが、そうではありません。タミフル等の抗インフルエンザ薬を使用すると数日発熱期間が短くなります。小児に限れば、喘息や心臓病など基礎疾患があって、重症化するおそれのある子以外は急を要する病気ではありません。また抗インフルエンザ薬はウイルスの増殖を抑えて、発熱期間を短くするお薬なので、症状のない人(よく世の中では熱がなくてもインフルエンザがでる人がいるとか、隠れインフルエンザとかいっていますが・・)には特に必要はないと思っています。一人インフルエンザにかかると周りの1~2人の人にうつします。午後から熱があがって、早退した子がインフルエンザというのはよくあることですが、こちらの方がはるかに感染力はあるので、症状のない子をチェックしても流行は変わらないと思います。大切なのは、何となく熱っぽくってだるいなど、あやしい時は、無理せず、幼稚園・学校を休むことと考えます。

インフルエンザの検査は万能ではありません。発症してある程度インフルエンザウイルスの量が増えていないとインフルエンザ陽性の反応がでません。このため当院では38度以上の高熱がでて、12時間以上経過してからの検査をおすすめしています。
もし夜中に発熱したとしても、呼吸困難や意識障害などなければ、あわてずに、水分をこまめにとらせて、安静にしていましょう。ぐったりするようなら解熱剤を使用してもいいでしょう。あわてて、夜間の救急を受診して、待合室で数時間待って、坐薬のみ処方で、翌日かかりつけを受診するというのはよくありますが、このように夜中あちこち連れまわすより、安静にすることの方が大切だと思います。あと検査で鼻に綿棒をいれるのは、痛いので最小限の回数にしてあげたいものです。
年末年始に入り、人の移動も活発になります。どこで感染してくるかわかりません。まずは規則正しい生活をおくり、うつりにくい体をつくりましょう。そして、もし発熱しても、あわてずに行動しましょう。

スタッフコラム【マスクについて】

寒くなりましたね。風邪や、さまざまな感染症が流行し始める季節になりました。外出していても、マスクをしている人がとても多いのに気付きます。今回はマスクの役割や使い方のポイントについてのお話です。

マスクの役割

咳やくしゃみなどで飛び散ったしぶきに含まれる微生物を吸い込んで、口や鼻などの粘膜に着いて感染する飛沫感染。風邪やインフルエンザなどがその代表です。咳やくしゃみを1回すると、約10万~200万個が約2m以上先まで飛ぶといわれています。ウイルスそのものは直径0.1マイクロメートルくらいで、普通のマスクの網目よりずっと小さいため、ウイルスそのものをマスクで防ぐことはできません。しかし、咳やくしゃみによって出される水分を含んだウイルスの飛沫は直径5マイクロメートル。マスクの編み目に引っかかりますので、感染した本人が飛沫を出さないためにマスクをすることは、周囲の人たちにとって十分効果的です。

マスクの種類

一般的に使われるマスクは布製(ガーゼ)と不織布(ふしょくふ)の2種類があります。ガーゼは防寒、保湿性に優れています。軟らかい肌触りがあるので小学校低学年や年齢の高い層が多く使用し、それ以外の年代では使い捨ての不織布マスクの使用率が高いようです。不織布は、織らない布でできたマスクで、 防塵効果が高く、色んな種類のものが販売されています。

マスクの効果

  • 自分がかかったときの周囲への飛沫防止。
  • 喉の粘膜の保湿。ウイルスは湿度が嫌いです。口元の湿度を上げておくと効果があります。
  • 他人からのウイルスの混入した飛沫、花粉症対策。花粉は直径30マイクロメートルくらいなので侵入を防ぎます。

マスクの使い方、捨て方

マスクをする際は必ず鼻まで覆い、できるだけ顔とマスクとの間に隙間ができないように装着することが重要です。マスクの表面にウイルスが付着しているので、触らないようにして耳ひもを持って捨てましょう。