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おひさま 第43号~こころのサイン / 手洗いとうがい~



かさい先生のお話【こころのサイン】

外来をしていると、普段は元気だが、朝になると「頭が痛い」、「お腹が痛い」、「体がだるい」、「何となく気持ち悪い」などと身体症状を慢性的に訴えてこられるお子さんがおられます。
以前は小学校高学年くらいのお子さんが多い印象でしたが、最近は幼稚園の年長~小学校低学年から見られることもあり、低年齢化しているような印象を受けます。
確かに、何らかの疾患が隠れている場合もありますが、どちらかといえば少数派です。
当院でも何らかの病気が隠れてはいないか、診察や必要な検査はさせていただいています。問題なければ、「病気はないですね、気持ちの問題ですね。」で終了ではなく、クリニックの「発達とこころの外来」では、もう一歩踏み込んで診療するようにしています。

子どもは大人に比べ言語化できる能力が低く、ことばで自分の気持ちをうまく表現できないため、こころの問題が身体症状で出てくることが多いとされています。実際外来をしていても、まったくその通りだと思います。よくあるのが、不登校傾向のお子さんが、朝になると「お腹が痛い」、「頭が痛い」、「体がだるい」などと訴えるのが典型例です。その際は、まわりの初期対応が大切になってきます。「気のせいだから頑張って行きなさい」、「怠けてはいけない」、「学校に行かないと休み癖ついて行けなくなるから頑張らせなければ」などが最も良くない対応です。このような症状が出ているときは、慢性的にストレスが溜まって、こころの栄養が不足している状況です。本人の訴えや症状にしっかり耳を傾けて、学校や家庭で何か負担になっていないか確認したり、意識的にリフレッシュできるような活動を増やしてあげることが大切です。何かちょっとした工夫で、本人の負担が減ることがないか環境調整も必要です。

こころのサインを無視して、無理をさせ頑張らせることで、問題を先送りすると、一時的に表面上は解決したように見えても、こころの中で抑圧されていたものが、数年後にもっと大きな問題となって出てくる危険性が高まります。こころの問題は年齢が上がるほど、問題解決への難易度が上がってきます。小さな芽のうちにしっかりとお子さんに向き合って摘んであげる必要があると思います。

スタッフコラム【手洗いとうがい】

「手洗い」「うがい」は、普通の風邪やインフルエンザ、ノロウイルスなどの様々な感染症を防ぐためにとても効果的です。今、私たちが最も恐れているコロナウイルスもその一つです。また、私たちは日々たくさんの物に触れたりすることで、知らない間に手を介して口や鼻、目から細菌やウイルスなどを体内へと入れています。
正しいやり方を身につけ、感染を防ぐ基本として、手洗いとうがいをこまめにする習慣を心がけましょう。

手洗い

うがい

うがいがしやすい量の水や緑茶(殺菌作用があるといわれています)、または希釈したうがい薬をコップに用意します。これを3回にわけてうがいをします。
  1. 1回目は口の中の食べかすなどをとる目的で強くうがいをします
    (“クチュクチュペッ”)
  2. 2回目は上を向いて、のど奥まで届くように15秒程度うがいします
    (“ガラガラぺッ”)
  3. 3回目はもう一度、ガラガラぺッをします。

手洗いうがいをするタイミング

手洗い
  • 外から帰ってきたとき・トイレのあと・食事をする前
  • 料理をする前・咳やくしゃみを手で押さえたとき

うがい
  • 外から帰ってきたとき・食事の前後
  • 起床時・空気が乾燥していると感じたとき