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おひさま 第46号~異例の事態で思ったこと / ロコモってご存知ですか?~



かさい先生のお話【異例の事態で思ったこと】

コロナウイルスで異例の事態が続いています。日本では少し鎮静化の兆しがみえますが、世界の状況を見るとまだまだ油断はできない状況だと感じています。
今回の長期的な学校の休校で普段では見えないものが見えてきたように感じます。クリニックの「発達とこころの外来」には発達障がいやHSC(敏感気質)の特徴を持ったお子さんが来られます。学校生活でのこころの負担が大きくなりやすく、問題行動や不登校傾向になってしまうお子さんも多くみえます。今回のこのような状況になり、学校がある時より明らかに落ち着いて生活されているお子さんが多数です。親御さんたちもお子さんの落ち着いている様子をみて「今までは学校に行って欲しかったけど、こんなに学校が負担になっているんだということがよくわかりました」とか「学校に行くため、学校に合わせるために、お薬を飲んでいたような気がします」と言われることが多くなりました。僕自身も学校の負担がかなり大きかったんだと肌で実感しています。精神的に落ち着いているので、家でもがんばって勉強に取り組めているお子さんも多いと感じています。

今回の事態で感染を避けるために、社会ではテレワークが推奨され、働き方が大きく変わる状況になりました。したがって学校も当然変わっていかなければと感じます。今までの学校=通学、仕事=通勤と言う大人たちの固定概念を変えていかなければならなくなってきています。学校に行ってみんなで授業を受けるのが好きなお子さんは学校で勉強する。お家で遠隔授業を受けた方がやりやすいお子さんは、主に家庭で遠隔授業を受けて週に1-2回程度登校するのもありなのではないでしょうか。そして家庭で遠隔授業を受けていたら登校とみなす。いろんな学び方があってもいいのではと考えるようになりました。そうすれば不登校のお子さんが減ったり、いなくなったりするのでないかと思ってしまします。これからの日本の社会で求められるものは、みんなでやる、言われたらやるではなく、一人でも自分を律してできる能力が求められる気がします。

コロナウイルスで異常事態ですが、そのような状況だと普段見えないものが見えてきます。どのような形でも子どもたちの学習する機会を奪わないように、学校側がしっかり学習環境を提供するような柔軟な対応をしていただきたいと思っています。
感染症専門の先生の間では数年程度は以前の様な生活には戻れないとも言われています。社会状況に合わせて変化し、今まで当たり前だと思ってきたことを臨機応変に変えていかなければいけないと感じる日々です。

スタッフコラム【ロコモってご存知ですか?】

ロコモといえば、お年寄りに関するワードで認識されていますが、最近は子どもにも当てはまるようです。
ロコモティブシンドローム(運動器症候群)とは筋力、骨などの運動器に障害が起こり、歩行や日常生活に障害をきたしている状態のことで、主な原因は加齢による筋力低下です。
しかし、現代の子どもたちは昔に比べ、姿勢の悪さや運動不足などによって、身体のバランス・柔軟性、反射神経(危険回避能力)が低下していると言われており、これによって、身体を動かす基本的な動作が出来ない状態になっています。このような子どもたちの状態を【子どものロコモ】と言うそうです。

まずは、お子さまがロコモ予備軍に入ってないか確認してみましょう。

  • 片足立ち…5秒以上ふらつかず立てますか?
  • しゃがみ込み…足の裏を全部床につけ、後ろに倒れこまずにしゃがみ込めますか?
  • 腕を上げる…耳の後ろまで両腕が上がりますか?
  • 体の前屈…膝を伸ばしたまま手の指が床につきますか?
  • グーパー動作…グーパーがスムーズにできますか?パーの動作で手首がほぼ直角に反れますか?

どうでしたか?ひとつでも怪しい項目があったら予備軍かもしれません。筋力低下を回避するためにも以下のことを実践してみましょう。

  • 食事のバランスの見直し。健康な身体づくりには、まず食事の見直しです。三食しっかり食べるだけでなく、栄養素も意識しましょう。特にタンパク質、カルシウムを食事から摂ることが丈夫な身体づくりに繋がります。

  • 身体を動かす機会を増やす。外での運動だけが身体づくりではありません。室内で遊びながら身体づくりをしましょう。手遊び(ちゃちゃつぼ)、腕組み立ち上がり、手押し相撲、手押し車がおすすめ。
  • 柔軟性を高める。身体が柔らかくなることで、怪我の予防にも繋がります。例えば、腕を引っ張り合うストレッチ、肩を押し合うストレッチ、足を押し合うストレッチなどがおすすめ。引っ張る(押す)動作、戻す動作はそれぞれ5秒程度かけて行い、その間も呼吸を止めないようにしましょう。

  • あくまでも、無理のない範囲でおこなって、少し痛みを感じるところで止めてくださいね。