おひさま 第82号~ スギ花粉の舌下免疫療法 / 食中毒予防 ~
奥村先生のお話【スギ花粉の舌下免疫療法】
やっとスギ花粉の飛散のピークがすぎてきました。近年は、はやいと3歳くらいから症状がでてきます。スギ花粉症はスギ花粉が原因でおこるアレルギー疾患で、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状がでます。
花粉症の治療は、主に抗アレルギー剤の内服、点鼻、点眼ですが、これは対症療法でしかなく、根本的な治療ではないので、毎年抗原(スギ花粉)にさらされることにより、年々症状がひどくなっていく傾向があり、薬がやめられません。薬を飲んでいても症状で苦しい思いをしてみえるお子様も多いのではないでしょうか。
花粉症の治療は、主に抗アレルギー剤の内服、点鼻、点眼ですが、これは対症療法でしかなく、根本的な治療ではないので、毎年抗原(スギ花粉)にさらされることにより、年々症状がひどくなっていく傾向があり、薬がやめられません。薬を飲んでいても症状で苦しい思いをしてみえるお子様も多いのではないでしょうか。
一方、舌下免疫療法はアレルギーの原因となるアレルゲン(ここではスギ花粉)を毎日舌の下に投与し、少しずつ体に取り入れ、アレルギーから体を慣らしていく治療方法です。治療期間は3〜5年で、舌下錠といってラムネのように口の中で溶けるタイプのお薬を、初回はアレルギー反応が起きないかどうか、少な目の量をクリニック内で内服していただき、30分様子をみさせていただきます。それで問題なければ翌日から自宅で内服していただき、1週間後再度受診。問題なければ通常量の処方となります。最初は舌下がはれたり、痛くなる副作用がでるかたがみえますが、続けていくうちに改善していきます。今のところ大きな副作用の方は経験していません。治療を開始すると、1年目から徐々に症状の改善が感じられ、3年目になると症状がほぼなくなり、今まで飲んでいた抗アレルギー薬がいらなくなるくらい改善します。ただ、すべての方に同じように効果がでるとは限らないので、どのくらいの効果がでるかは、やってみないとわかりません。また効果は一生つづくわけではなく、7年以上たつと再び症状が出てくる可能性があります。その場合、再度舌下免疫療法を行うと、また改善します。近年花粉症が低年齢化しているので、長い人生、毎年症状に悩まされ、薬を飲み続けることを考えると、舌下免疫療法で症状が軽くなり、抗アレルギー剤を服用する期間が減ると、かなり楽になると思います。小児期に始められた方は1年目から随分症状が軽くなり、抗アレルギー剤がいらなくなる方も結構みえます。小学生のうちにはじめておけば、高校受験の時など花粉症に悩まされることなく受験勉強に集中できます。
この治療法はスギ花粉の飛散がおちついたら開始できます。
アレルギー薬を減らしたい、薬を飲んでいても症状がつらい、花粉症の症状や薬の副作用で勉強などに集中できないお子様は、ぜひご相談ください。
この治療法はスギ花粉の飛散がおちついたら開始できます。
アレルギー薬を減らしたい、薬を飲んでいても症状がつらい、花粉症の症状や薬の副作用で勉強などに集中できないお子様は、ぜひご相談ください。
スタッフコラム【食中毒予防】
食中毒は一年を通して発生していますが、気温と湿度が高くなる梅雨や夏期は細菌が増えやすく、この時期は細菌性の食中毒に注意が必要です。
食中毒予防の3原則
細菌性食中毒を予防するためには「つけない」「増やさない」「やっつける」の三原則を守りましょう。
① 菌を食べ物に「つけない」 (清潔・洗浄)
手には様々な細菌が付着しています。この細菌が手指や調理器具などを介して食品を汚染して、食中毒の原因となることがあります。手指や器具類の洗浄・消毒を行い、調理器具を用途別に使い分けるようにしましょう。食品保管の際には食品を区分けしたり、細菌が食べ物に付着しないように密封容器やラップを活用しましょう。焼肉などの場合には、生肉をつかむ物と焼けた肉をつかむ物は別にしましょう。
② 菌を「増やさない」 (迅速・冷却)
食品についた細菌は、時間の経過とともに増えていきます。調理はすばやく行い、調理後は早く食べることが大切です。
細菌は通常、10℃以下では増えにくくなるため、食品を扱うときには室温で長時間放置せず、冷蔵庫に保管することが重要です。購入後はできるだけ早く冷蔵庫に入れましょう。しかし冷蔵庫に入れても細菌はゆっくりと増殖していきますので、早めに食べることを心がけましょう。
③ 菌を「やっつける」 (加熱・殺菌)
ほとんどの細菌やウイルスは加熱によって死滅します。しかし加熱が不十分で菌が生き残り、食中毒が発生する例が多いため注意が必要です。肉や魚はもちろん、野菜なども加熱しましょう。特に肉料理は中心までよく加熱することが大事です。
また調理器具にも細菌は付着します。肉や魚、卵などを使った後の調理器具は、洗剤でよく洗った後に熱湯消毒を行いましょう。
食中毒予防の3原則
細菌性食中毒を予防するためには「つけない」「増やさない」「やっつける」の三原則を守りましょう。
① 菌を食べ物に「つけない」 (清潔・洗浄)
手には様々な細菌が付着しています。この細菌が手指や調理器具などを介して食品を汚染して、食中毒の原因となることがあります。手指や器具類の洗浄・消毒を行い、調理器具を用途別に使い分けるようにしましょう。食品保管の際には食品を区分けしたり、細菌が食べ物に付着しないように密封容器やラップを活用しましょう。焼肉などの場合には、生肉をつかむ物と焼けた肉をつかむ物は別にしましょう。
② 菌を「増やさない」 (迅速・冷却)
食品についた細菌は、時間の経過とともに増えていきます。調理はすばやく行い、調理後は早く食べることが大切です。
細菌は通常、10℃以下では増えにくくなるため、食品を扱うときには室温で長時間放置せず、冷蔵庫に保管することが重要です。購入後はできるだけ早く冷蔵庫に入れましょう。しかし冷蔵庫に入れても細菌はゆっくりと増殖していきますので、早めに食べることを心がけましょう。
③ 菌を「やっつける」 (加熱・殺菌)
ほとんどの細菌やウイルスは加熱によって死滅します。しかし加熱が不十分で菌が生き残り、食中毒が発生する例が多いため注意が必要です。肉や魚はもちろん、野菜なども加熱しましょう。特に肉料理は中心までよく加熱することが大事です。
また調理器具にも細菌は付着します。肉や魚、卵などを使った後の調理器具は、洗剤でよく洗った後に熱湯消毒を行いましょう。
お子さんのためにお弁当を作る機会がある保護者の方も多いと思います。お弁当は作ってから食べるまでに時間がかかるため、細菌が付いていた場合、細菌が増える時間ができて食中毒を起こす可能性が高くなります。「細菌をつけない」「細菌を増やさない」「細菌をやっつける」に気をつけておいしいお弁当を作ってくださいね。