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HOME >  その他の外来(夜尿症等) >  低身長の相談・治療

低身長の相談・治療



低身長とは?

お子さんの発育・発達には個人差があります。身長の伸び方も同じです。この個人差は、ご両親の体質や遺伝が大きく関係し、個性ともいえます。そのなかで、『低身長』とはどれくらいの身長のことをいうのでしょうか?
診断する時に使われるのが、母子手帳にものっている成長曲線です。成長曲線は各年齢・同性・同月齢の子の平均値をグラフ化したものです。表の真ん中にある太い線が「平均」、その上下2本ずつの細い線がSD(標準偏差)を表しています。お子さんの身長が、+2SDから-2SDまでの幅の間にあれば、標準的な身長の範囲内ということになります。医学的には、-2SDを下回った場合低身長といいます。

原因

原因はさまざまです。すべて医療的に治療が必要というわけではありません。
体質・遺伝が関係していることが多いですが、なかには成長ホルモンなどのホルモンの不足、染色体や遺伝子の問題、骨や軟骨の先天的な問題、などが見つかる場合があります。また、産まれたときに標準の身長・体重よりも小さく、そのあとに標準身長に追い付かないというケースもあります。

検査

成長ホルモン治療をはじめる前の段階として、治療の必要な低身長であるか確認するためにいくつかの検査をおこないます。
最初の検査では、問診、成長曲線の確認、身体測定、血液検査、手のレントゲン撮影(骨年齢の確認)をおこないます。その結果を確認し、さらに詳しい検査が必要と判断された場合は、成長ホルモン分泌刺激試験を2つ以上おこないます。
基本的に当院で日帰りで行うことが多いですが、専門医療機関へ紹介させていただくこともあります。

治療

条件を満たせば保険診療で成長ホルモン治療が可能です。
成長ホルモンのお薬は、飲み薬ではなく、ご自宅で成長ホルモン注射をおこなっていただきます。回数や投与量は、定期的に受診していただきながら調整し、使い方の指導もおこないます。『注射』と聞くと痛みの心配や、自宅でおこなえるのかと不安になるかと思いますが、通常の注射針より短いものを使用するため痛みは少なく、問題なく出来る方がほとんどです。

早めの相談を

『お子さんの低身長が気になる場合、なるべく早く相談しましょう!』という理由は、身長は伸びる時期、治療できる時期が決まっているからです。
骨には骨の両端に“軟骨”という部分があります。その“軟骨”に成長ホルモンなどが働きかけることで軟骨細胞が増え硬い骨になり、身長が伸びていきます。子どもの手をレントゲンで撮影すると、関節に線のような隙間がみえます。これを骨端線といいます。思春期になり骨端線がなくなると、もう身長は伸びません。事前検査のレントゲンで、骨年齢を確認するのはそのためです。骨が成熟してしまうと、治療しても身長の伸びは期待できなくなります。

同年齢の子に比べて小柄だな…身長の伸びが悪い気がする…など、お子さんの身長の伸び、発育で不安なことがありましたらご相談ください。